エネルギーのぶつかり合いが世界を創造する~意味と浪漫~

2024.05.02 マガジン

誰しもがそれぞれの正義を持っていて、多くの対立は正義と正義のぶつかり合いである。
この視点を持つか持たないでは世界の捉え方が大きく異なる。
この視点を持つことにより、自身の外側で起きる事象にいちいち振り回されにくくなる。

自分の外側で起きている事象、つまり世界は自分の内面を投影したものであることを知っている状態である。
この視点を持つことは、冷静さの獲得、場合によっては自分の正義への没入の喪失にもつながるかもしれない。

冷静でいることは、本当に良いことなのだろうか。ともすれば、冷笑的な立場で世界を捉えてしまうのではないだろうか。
46億年の地球の悠久の歴史から見れば、我々が今持っている正義やそれにより生じる対立は、ほとんど意味を持たないゴミくずのような物だ。ただ、我々は歴史のために生きている訳ではない。

冷静さは時に浪漫の喪失につながる。
日本の近代史を振り返ると、倒幕派、佐幕派のそれぞれの正義への没入、それぞれの正義から生まれるエネルギー同士のぶつかり合いがあったからこそ、今の豊かな日本があるのだと思う。

正義と正義(守りたいものと守りたいもの)がぶつかり合った末、どの方向に世界が向かうか、これは歴史が選択する。人知の及ぶ領域ではない。
カウンターポジションなんて存在しないとも言えるし、誰しもがカウンターポジションをとっているとも言える。
ぶつかるエネルギーが大きければ大きいほど人はそこに浪漫を見出すし、世界は大きく前進するのではないかと思う。

もちろん、血を流す事態は避けるべきだが、何らかの痛みは伴うのだろうと思う。
痛みを伴いながら、世界を前に進める、そしてその瞬間、瞬間に浪漫を感じる、こんな生き方、世界の在り方が美しいと思う。
一人でも多くの人が自分の頭で考えて、世界を捉え、自分の立場/態度を示すこと。その上で何らかの行動を起こすこと。このことが浪漫で満ちる世界を創るのかもしれない。

好きな漫画の好きなセリフを引用する。
「今、たまたまここに生きた全員は、たとえ殺し合う程憎んでも、同じ時代を作った仲間な気がする。」

明るい未来を想像する力を解き放ち、騒々しく、世界を創造していこう。

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