企画を通す

2022.04.20 お知らせ

COOのFです。

4月は人事異動の季節。
営業職や研究職から企画職に仕事が変わられた方も多くいるんじゃないでしょうか。

僕は所謂典型的なJTCに勤めているのですが、よく周囲から、「企画が通らない」という声が聞こえてきます。しかも、そのことを‘‘風通しが悪い’’とか‘‘大企業病だ’’とか言ってしまう人が多いことを僕は危惧しています。

良い企画が通る訳ではないのです、かと言って通った企画が良いとも限らないです。
ただ、企画は通してナンボだということは真理だと思います。

そこで、僕の独断と偏見ですが企画を通すためにおさえておくポイントをお伝えします。(あくまでも、典型的なJTC内での話です。)

前提として抑えておかないといけないのが、企画の良し悪しを判断して、予算と工数を割いて良いよと決裁する側の偉い人は、意思決定しないといけない事が企画の提案者よりも遥かに多いということです。

あなたが熱い想いを込めて、徹夜で考えて、周りからも「いいねーいいねーすごいよー絶対いいよーこの企画!」と言ってもらった企画だとしても、決裁者からするとone of themなのです。しかも、決裁者のところには多くの企画があがってくるので、真剣に企画を理解しよう、提案者の想いに寄り添おうなんてことはおそらく思っていません。

企画を通すためには、決裁者に企画を理解してもらうこと、短時間で判断してもらうことが必要です。理解出来ない、判断出来ないと思われたら、そこで終わりです。ちゃんと理解してもらえた上でGo/No Goの分かれ道が勝負ポイントだと思っている人が多いのですが、理解してもらう、判断しようと思ってもらうという2つの壁が存在するのです。

この前提を抑えた上で、提案者がやらなきゃいけないことは以下の4つです。

①企画の目的を可能な限り1つに絞る
何のために何をするか、ここははっきりさせましょう。意外と出来ない人が多いです。売上向上にも繋がって、社員のモチベーションUPにも繋がって、地球環境にも優しくて、結果的に我が社のレピュテーションにも繋がりますとか言う人が割と多いのですが、こんな風に言われると「で、何のためにやるの?」と混乱してしまいます。決裁者の余計なメモリーを奪わないようにしましょう。自分の想いを込めた企画なので利点を多く語りたくなる気持ちは分かりますが、そこはグッと堪えましょう。

②思考のプロセスを最初に開示する
決裁者は必ず、「こいつちゃんと考えてるんか?」という気持ちを多かれ少なかれ持っています。ですので、企画説明の冒頭に、今回の企画は、資料A,B,Cを参考に考えました。とか、〜〜を整理するために○○というフレームを使って考えました。等を伝えるようにしましょう。よくグロー○スとかに通いたての人がやってしまいがちなのが、やたら3CとかPEST等のフレーム分析を唐突感満載で出してくるんですが、はっきり言って何の為に使っているのか良く分からないことが多いです。抽象的な表現で申し訳ないですが、全体と部分、抽象と具体を整理した上で思考のプロセスを明確にしましょう。

③分かっていることと分かっていないことを明確にして堂々とする
企画プレゼンの場でよくある光景ですが、決裁者がが「○○の観点では考えた?」とか「△△みたいなデータってないの?」という質問をしてきます。その時に「いや、あのーですね、その点については検討出来ていないんですが、□□という資料は調べてましてー」等とおどおどして質問に正面から答えず自分の回答出来ることに無理矢理こじつける人が結構います。これに僕は一番イラっとしますし、こいつはちゃんと考えていないというレッテルを貼られてしまいます。そこから、貼られたレッテルをはがすのはほぼ無理だと思います。ですので決裁者から聞かれたくない、答えを用意出来ない質問が来た時ほど、堂々と、なんなら食い気味で、「そのデータは調べてません。」もしくは「そのデータがありませんでした。」や「その観点からは検討していません。」と間髪入れずにはっきりと返すことが重要です。その上で、「そのデータがないと判断できないでしょうか?」とか「それを調査して判断するにはあと1ヶ月かかりますが、それでもやった方がいいですか?今の情報量だけでも十分に僕は判断出来ると考えます!」とたたみかけましょう。これで大抵は収まります。決裁者もそんなに真剣に質問していないことが多いです。何なら、「何かアラをさがしてやろうかなー」と思っている人もいると思います。堂々とした姿勢で臨みましょう。

④根回しをしておく
これは、JTCっぽいですね。根回しと聞くと、社内営業とか社内政治とかやりたくないし、関わりたくないとか言う人がいますが、自分の企画を通したいなら、そんな変なプライドは実家のイナバ物置にでもしまっておきましょう。

反対しそうな人に事前に丁寧に説明をしておくだとか、決裁者のなかで一番上位者にだけでも事前に意図を伝えておくだけでスムーズに事が流れます。

あとプレゼンの質疑応答対策として、若干テクニカルではありますが、事前に相談出来る人がいれば、「して欲しい質問をしてもらうように」依頼しておくことはとても有効です。企画を判断するプレゼンの場は、「(特に企画内容に問題がなさそうでも)何も質問をせずに企画にGoを出すのは何か気持ち悪い」という謎の空気が充満しています。そこで無理やり質問をひねり出そうとする決裁者がいます。それが、重箱の隅をつつくような質問となり、面倒なことになってしまうこともあります。それを防ぐためにも、自分が自信をもって答えられる且つ、決裁者たちに「こいつよく考えてるな!」と思わせる質問をしてもらうように仕込んでおくことは非常に有効です。

良い企画が沢山世に放たれることを祈っております。 

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