腐るお金(前編)

2021.10.06 お知らせ

COOのFです。

先日、弊社はeumo加盟店として登録をさせて頂きました。

このeumoとはコミュニティ通貨であり、eumoの最大の特徴は、‘‘腐る‘ことです。

もちろん、eumoは(アプリ上で決裁を行いますので)通貨といえど貨幣や紙幣ではないので、ここで言う‘‘腐る‘‘とはカタチあるものが劣化していくという意味ではございません。eumoは発行から3ヶ月経つと期限が切れて、使えなくなります。(期限が切れたeumoは社会にとってよいことをしている団体や、eumoのユーザーに再分配されます。)

では、何故、eumoは腐るように出来ているのでしょうか?

ここからは、通貨としてのeumoの開発者でもあり、株式会社eumoのCEO(Chief Empathy Officer)の新井和宏さんから教えて頂いたことを僕なりにかみ砕いて説明していきます。

お金は我々の生活に欠かせない便利なツールです。
我々の身の回りにあるものは多くが、誰かが生産してくれた財であり、我々が享受しているエンタメも誰かが提供してくれたサービスです。つまり、我々は、自分の出来ることや、得意なこと、好きなことなどで財やサービスを提供し、対価としてお金を受けとり、誰かが提供してくれる財やサービスの受益者となっているのです。

もし、お金がなかったらとしたらどうでしょうか。
野菜を作ってくれる人が、「肉が欲しい」と思った時には、自身が作った野菜と交換に肉を提供してくれる人を自ら探さないといけません。しかも、どちらも、生鮮食品なので、鮮度を保ったまま交換相手を探す難しさも生じますね。

また、野菜と肉なら、まだ物々交換がしやすいでしょうが、これが、代理店などを通す旅行などのサービスだと自身の生産したものとサービスの交換は極めて難しく複雑なプロセスになりますね。

このように考えると、自身の提供している財やサービスを一旦、一定の価値に換えて保存が出来、自身が必要な時に財やサービスと交換出来るお金というのは非常に便利なものなのです。お金は便利なものである一方で、副作用が生じることもあります。貧富の差が生じたり、お金を貪欲に求めるあまり、過剰に財やサービスを売りつけようとする人が出てきたり・・・財やサービスを、原価以上の価格で取引することを繰り返していくと世の中のお金の総量はどんどん増えていきます。

資本主義システムは、簡単に言うと付加価値の無限増殖を前提としています。もう十分に便利なのに、必要かどうかも分からない機能をつけた家電が発売されたり、土地も家も余っているのに自然を壊してまで住宅地を開発したりすることで、資本主義システムは成立しています。

多くの企業が対前年〇〇%成長と、国もGDPを〇〇%上げると謳っているように、お金の増殖を前提とした考えが社会にはこびりついてしまっています。そして多くの人がお金に魅了されてしまいます。多くの人にとって価値のないただの金属の塊だったり、紙きれだったりするのに、お金そのものに価値があると思い込んでしまっている人が多いように思います。(僕もまだ完全にはその感覚から抜け出せていないと思います。)

お金は何かと交換して初めて、お腹が満たされたり、楽しい思いをしたり出来るものなのに、です。

このお金の魅力がさらに資本主義を加速させていきます。(結果、地球も人も生物も疲弊しています。)

腐るお金(前編)に続きます。公開は2021/10/11(月)予定!!どうぞお楽しみに!!