
正直であること、是々非々であること、事象に焦点をあてること、ローコンテキストであること
2025.02.05 マガジン健全な組織について考えてみたい。
自身でもいろんな組織に属してきたし、色んな組織のことを見聞きしてきた。
組織は何らかの目的達成に向けて活動をしているが、その活動は外的要因(経済状況、他社の技術革新、人の価値観、地政学的な問題など)の影響を受けるので、基本は問題だらけだ。
外的な要因のために生じる問題への対応で手一杯なのだから、せめて組織は常に自浄作用を効かせながら、健全であって欲しいと思う。
どのように自浄作用を効かせるのか、独断と偏見に基づくものではあるがタイトルでも記した以下の4つに絞って考えていきたい。
- 正直であること
- 是々非々であること
- 事象に焦点をあてること
- ローコンテキストであること
組織は何らかの目的達成のために形成された集団なので、組織は目的に従うのが原則である。
組織が良からぬ方向に向かい腐敗していくのは、構成員が目的ではないものに従い始めた時である。
私利私欲、権力、見栄、、、などであろうか。
目的達成のための要素はおそらくシンプルで、目的を達成するための阻害要因を特定し、それを潰す対策を打っていく。
対策が外れたら、阻害要因と対策を見直しまた対策を打つ。
このサイクルを回すうちに、鉱脈を掘り当てる。
鉱脈を掘り当てるまでこのサイクルを回す。
正直であること。
うまくいっていないことがあれば、正直に伝え合うことが大切であると思う。
やる気が湧かずに仕事が進まないのなら、”やる気がない”ことを伝えれば良いと思う。
やる気が湧かずとも仕事がまわるようにするとか、どうずればやる気を出せるかを考えたりすればよい。
(解雇規制の厳しい日本を想定している。)
やる気がないことを咎めたりすることは、組織の目的の達成にとって何の意味も持たない。
是々非々であること。
多様な人間が組織を構成するので、考えが合わないことや、生理的にその人を受け付けないこともあるだろう。
ただ、その人の一側面を切り取って人格を否定し、関係を遮断してしまうのはあまりにももったいない。
同じ目的を持つものとして、良いところは認め、悪いところは指摘し合う、必要以上に関わりたくなければ、仕事上の付き合いと割り切るのも良いと思う。
事象に焦点を当てること。
正直であることとも関連が強いことだと思うが、事象ではなく、人に焦点を当てた批判や改善要求があまりにも多い気がする。
やる気の問題、意識の問題、場合によってはその人の人間性までをも否定するようなコミュニケーションを見聞きしたことも少なくない。
そんなことをしても多く場合、状況が好転することはない。
目の前で起きている事象について、それをどのように改善するのか、に集中したいものである。
ローコンテキストであること。
特に日本はハイコンテキストな文化であると言われている。
「何で〆切を守れなかった?」と聞く側が、理由を知りたい訳ではなく、ただ相手を責めているだけであったり、実は理由を聞かれているのに、受け取る側が責められていると感じ、執拗に恐縮したり、謝罪したりする場面もよく見られる。
こういうコミュニケーションは心地が良くない。
言葉を正しく操作する、言葉を額面通り受け取る、ということをもっと意識した方がいい。行間を読む、言葉の裏側に想いを馳せる、素晴らしい文化的な行為であると思うが、そういったものは小説や映画など、エンターテインメントの世界で楽しめばよい。
人間は弱い生き物なので、自分の心地よさを優先したり、時に傲慢になることもある。
それでも、自浄作用を効かせるという視点で4つのポイントが出来ているかを定期的にモニタリングし、それらを補完する評価、報酬制度などを整えていく必要がある。
言うは易しだが、自身の弱みや醜さと向き合うことが求められる辛い工程もある思う。
だけど、それをやるだけの価値はあるはず。

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